スペイン語の学習を始めて間もない頃、「ir」と「irse」の違いに戸惑ったことはありませんか?どちらも「行く」と訳されることが多いですが、実は使う場面やニュアンスが大きく異なります。
この記事では、「ir」と「irse」の意味、文法的な違い、実際の使い分け方を豊富な例文とともにわかりやすく解説します。この記事を読み終わる頃には、自信を持って使い分けられるようになりますよ!
「ir」と「irse」の基本的な意味の違い
動詞 | 意味 | 使う場面 |
---|---|---|
ir | 行く(目的地に向かう) | 行き先や目的地を伴う行為 |
irse | 去る、立ち去る、出発する | 今いる場所から離れる行為 |
ポイント
- ir は「どこかへ行く」動作に焦点が当たっています。
- irse は「今いる場所を離れる」ことに焦点があります。
文法的な違い:再帰動詞かどうか
- ir は通常の動詞です。
- 活用例:Yo voy, Tú vas, Él va…
- irse は再帰動詞(動詞 + 再帰代名詞)です。
- 活用例:Yo me voy, Tú te vas, Él se va…
主語 | ir | irse |
Yo | voy | me voy |
Tú | vas | te vas |
Él / Ella | va | se va |
Nosotros | vamos | nos vamos |
Vosotros | vais | os vais |
Ellos | van | se van |
再帰代名詞は、主語に対応して変化します。再帰動詞は「自分自身に作用が返る」動作を表します。
使い分けを理解する3つのシーン別例文
① 目的地に向かう(ir)
- Voy al supermercado.
(私はスーパーに行きます) - ¿Vas al trabajo en coche?
(君は車で仕事に行くの?)
→ “どこに行くか” を伝える場合は「ir」を使います。
② その場を立ち去る(irse)
- Me voy del trabajo a las seis.
(私は6時に仕事を出ます) - Nos vamos de la fiesta.
(私たちはパーティーをおいとまします)
→ “今いる場所を離れる” という動作には「irse」が自然です。
③ ニュアンスの違いで使い分け
- ¿Te vas ya?(もう帰るの?)
- ¿Vas al gimnasio hoy?(今日ジム行くの?)
→ “vas” は目的地(ジム)を聞いている。 → “te vas” は「帰る」「その場を去る」ことに焦点を当てています。
よくある間違い&チェッククイズ
「Me voy al supermercado」は間違い?
→ 状況によります。買い物をするという目的地を伝えるなら「Voy al supermercado.」が自然です。 → 「Me voy al supermercado.」は「(じゃあ)スーパーに行ってくるね」とその場を去る動作に焦点があるときには使えます。
クイズ
Q1. 「彼女は大学に行く」正しいのは?
- A)Ella se va a la universidad
- B)Ella va a la universidad
- → 答え:B(目的地が明示されている)
Q2. 「僕はもう帰るね」正しいのは?
- A)Me voy
- B)Voy
- → 答え:A(その場を立ち去るニュアンス)
irとirseをマスターするコツ
- 「ir」は“どこへ向かうか”を重視。
- 「irse」は“今いる場所から離れる”ことを重視。
- 迷ったら「場所を言いたい → ir」「立ち去ることを言いたい → irse」で判断!
- 実際に自分の日常生活で「スーパーに行く」「会社から帰る」など例文を作って覚えると◎。
まとめ
比較 | ir | irse |
意味 | 行く(目的地に向かう) | 立ち去る・去る(出発) |
文法 | 通常の動詞 | 再帰動詞(irse) |
活用例 | voy, vas, va… | me voy, te vas, se va… |
使用例 | Voy a la escuela. | Me voy de casa. |
このように、文法的にも意味的にも明確な違いがある「ir」と「irse」。状況ごとのニュアンスを意識して、使い分けをしっかりマスターしましょう!
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