スペイン語の動詞「ir」の使い方と活用を徹底解説

スペイン語の単語

スペイン語を学ぶ上で、動詞「ir(行く)」は避けて通れない基本動詞の一つです。

この動詞は、日常会話で頻繁に使われるだけでなく、さまざまな文法表現や時制に対応できる、非常に重要な役割を果たしています。しかし、スペイン語を学び始めたばかりの人にとっては、irは不規則動詞であるため、その活用形や使い方が少し難しく感じられるかもしれません。

この記事では、スペイン語の動詞「ir」について、初心者にも分かりやすく、基礎から応用まで徹底的に解説します。基本的な活用形から、よく使われる表現や時制ごとの使い方まで、具体例を挙げながら説明していきます。

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「ir」の基本の意味と使い方

スペイン語の動詞「ir」の最も基本的な意味は「行く」です。この動詞は、日常生活で何かの場所に向かうことを表現する際に非常によく使われます。例えば、スーパーに行く、学校に行く、映画を見に行くなど、移動や方向を表す場合に使われます。

例文

  • Voy al supermercado.(私はスーパーに行きます)
  • Ellos van al cine.(彼らは映画館に行きます)

ir」はそのまま「行く」という意味で使われますが、他にも未来の予定を表す際にも使われる(「ir a + 不定詞」)ため、幅広い用途があります。この後で詳しく説明します。

「ir」の現在形(Presente)活用

動詞「ir」は不規則動詞の一つであり、その活用は少し特殊です。ここでは、現在形の活用を学びましょう。主語ごとに動詞の形が変わりますが、次の表のように動詞の変化を覚えることが必要です。

「ir」の現在形の活用表
主語活用形日本語訳
Yovoy私は行く
vas君は行く
Él/Ella/Ustedva彼/彼女/あなたは行く
Nosotrosvamos私たちは行く
Vosotrosvais君たちは行く
Ellos/Ellas/Ustedesvan彼ら/彼女ら/あなた方は行く

この現在形の活用形を覚えておけば、日常の会話で「行く」という意味を表現できるようになります。各主語に応じた活用形に注意しながら、以下のような例文を使ってみましょう。

例文

  • Yo voy a la escuela todos los días.(私は毎日学校に行きます)
  • Nosotros vamos al parque los fines de semana.(私たちは週末に公園に行きます)
  • Ellos van al trabajo en autobús.(彼らはバスで仕事に行きます)

これらの文では、主語に応じて「ir」の形が変わっていることが分かります。主語が「yo」なら「voy」、「nosotros」なら「vamos」など、動詞が主語と一致するように変化します。

「ir a + 不定詞」で未来の予定を表現する

ir」を使った表現の中でも非常に役立つのが、「ir a + 不定詞」という構文です。これは、未来の予定や意図を表す表現で、英語で言うところの「be going to」のような意味になります。この構文を使うことで、近い未来に「〜するつもりだ」「〜する予定だ」といった意味を伝えられます。

構文

  • Voy a + 不定詞(私は〜するつもりです)
  • Vas a + 不定詞(君は〜するつもりです)

例文

  • Voy a estudiar esta noche.(私は今晩勉強するつもりです)
  • Ellos van a viajar a México.(彼らはメキシコに旅行する予定です)

この「ir a + 不定詞」の構文は非常に簡単かつ便利で、未来の予定や計画を表現するのに頻繁に使われます。

「ir」の過去形(Pretérito)活用

次に、「ir」の過去形を見ていきましょう。「ir」の過去形も不規則で、主語によって異なる形を取ります。過去にどこかに行ったことを表現する際にこの形を使います。

「ir」の過去形の活用表(Pretérito)

主語活用形日本語訳
Yofui私は行った
fuiste君は行った
Él/Ella/Ustedfue彼/彼女/あなたは行った
Nosotrosfuimos私たちは行った
Vosotrosfuisteis君たちは行った
Ellos/Ellas/Ustedesfueron彼ら/彼女ら/あなた方は行った

例文

  • Ayer fui al supermercado.(昨日、私はスーパーに行きました)
  • Ellos fueron al cine la semana pasada.(彼らは先週、映画館に行きました)

この表の活用形を覚えれば、過去に行った出来事を簡単に表現することができます。また、過去形の「fui」や「fueron」は「ser(〜である)」の過去形と同じ活用形であるため、文脈でどちらの意味かを判断する必要があります。

「ir」のその他の時制活用

ir」はさまざまな時制で使われます。ここでは、進行形や未来形、条件法など、他の重要な活用形を紹介します。

現在進行形(Estoy yendo)

現在進行形は、何かが今まさに進行していることを表す時制です。「ir」の現在進行形は「estar + yendo」の形になります。

  • Estoy yendo al trabajo.(私は仕事に行っているところです)

進行中の動作を表す際には、この形を使います。

未来形(Iré)

未来形を使うことで、将来の出来事や予定を表現できます。「ir」の未来形も不規則ですが、覚えてしまえばさまざまな状況で使えます。

「ir」の未来形の活用表

主語活用形日本語訳
Yoiré私は行くだろう
irás君は行くだろう
Él/Ella/Ustedirá彼/彼女/あなたは行くだろう
Nosotrosiremos私たちは行くだろう
Vosotrosiréis君たちは行くだろう
Ellos/Ellas/Ustedesirán彼ら/彼女ら/あなた方は行くだろう

例文

  • Iré a España el próximo año.(来年、私はスペインに行きます)
  • Iremos al concierto mañana.(明日、私たちはコンサートに行きます)

過去未来(Iría)

過去未来は、何かが「もし〜なら〜だろう」といった仮定を表す時制です。「ir」の条件法も不規則ですが、未来の仮定や想像を話す際に使われます。

例文:
  • Yo iría si tuviera tiempo.(もし時間があれば、私は行くだろう)
  • Ellos irían al evento si pudieran.(彼らは行けるならイベントに行くだろう)

「ir」の慣用表現やフレーズ

ir」はさまざまな慣用表現やフレーズでも使われます。ここでは、日常的によく使われる「ir」のフレーズをいくつか紹介します。

Irse(去る、出発する)

irse」は「去る」「出発する」という意味で使われます。動詞「ir」に代名動詞「se」がつくことで、目的地よりも行為そのものに重点が置かれます。

例文

  • Me voy a las cinco.(私は5時に出発します)
  • Nos vamos ahora.(私たちは今出発します)

Ir de compras(買い物に行く)

ir de compras」は「買い物に行く」という意味です。

例文

  • Vamos de compras al centro comercial.(私たちはショッピングモールに買い物に行きます)

Ir de viaje(旅行に行く)

ir de viaje」は「旅行に行く」という意味で、旅行の予定を話す際によく使われます。

例文

  • Ellos van de viaje a París.(彼らはパリへ旅行に行きます)

「ir」の使用における注意点

ir」の使用にはいくつかの注意点があります。特に、動詞「ser(〜である)」と「ir(行く)」の過去形が同じ活用形になるため、文脈から正しい意味を判断する必要があります。

  • El evento fue muy divertido.(そのイベントはとても楽しかった)→ ここでは「ser(〜である)」の意味
  • Él fue al cine.(彼は映画館に行きました)→ ここでは「ir(行く)」の意味

どちらの意味なのかを、文全体の内容から判断することが大切です。

まとめ

スペイン語の動詞「ir」は、日常会話で非常によく使われる動詞であり、正しく活用することでコミュニケーションの幅が広がります。

不規則な動詞であるため、各時制における活用形をしっかりと覚え、さまざまな文脈で使いこなせるように練習しましょう。未来形や条件法、進行形など、多くの場面で使われるため、この記事を参考にしながら、実際に会話で使ってみてください。

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